㈱アキヤマ第49回業務用食材・機器フェア2018開催 

来場者に簡便化、高付加価値メニューを提案!

株式会社アキヤマ 業務用食材・資材・機器専門商社
北斗市東前3-41 TEL 0138-77-7491
http://www.akiyama-fs.co.jp/ (オンラインショッピング)

業務用食材の専門商社㈱アキヤマが48回目となる「業務用食材・機器フェア」を開催した。平成29年10月2、3日の両日、函館流通ホールの会場では、『競合ライバル店に勝つ、差別化メニューの提案!!』をテーマに人手不足を解消する簡単調理で美味しいメニュー提案コーナーのほか、今回初めて函館洋菓子協会の協賛による低糖質スイーツなどの実演・試食コーナー、さらに外食産業や病院・学校給食の関係者に向けたセミナーも開催され、賑わった。


「メディカルページ函館・道南版2018年冬号」(平成30年11月1日発行)の冊子に掲載した記事です。

■小林久周社長

「震災の後、自粛ということも考えましたが、様々な方々にご意見を聞いて、やるべきかどうか確認致しました。大半がやった方がいいとのことで、このフェアの運びとなったわけでございます」

フェア初日、開催を前にした朝礼で、㈱アキヤマの小林久周社長は、震災からまだ日が浅い中でのフェアの開催については逡巡もあったものの、取引先などからの後押しもあり開催に漕ぎつけたと話し、危機管理をさらに徹底していかなければならないとの思いを新たにしたことを報告。

さらに函館駅前では6棟のシティホテルが建設中で客室数が1700室増えホテル戦争を迎えると話す小林社長は、今回のフェアは、簡便化、高付加価値メニュー提案をテーマに、人手不足の中、調理担当者ではなくても、変わらない味を提供できる食材を提案していると強調。

インバウンドやシルバー世代は元気だが、災害や年金に対する不安もあり、なかなか消費には回ってこない現状だが、これを吹き飛ばすのが2日間のフェアとして、「ご来場のみなさまに様々な勝ち残り策を伝授いただきますようにお願い申しあげます」と出展メーカーに呼びかけた。

■賑わったフェア会場

小林社長の言葉どおり、フェアには業務用食材、業務用機器などが会場に勢揃いし、ブースごとにメーカー担当者が来場した客に説明。 また、各業種の関係者に向けたセミナー、ワークショップも開かれた。  

各業界関係者に向けてのセミナーと参加者の感想

■セミナーの講師を務めたみなさん(左から)輪島美哉子さん、津田信治さん、田中孝治さん、山本俊介さん

このセミナーは、メーカーも、「ほとんどの展示会はブースでの立ち話で、詳しいご説明ができません。こういう機会を与えてもらって本当にありがたい」と高評価している。

初日は、製菓・製パン業関係者に向けて、フェア会場でスイーツ実演・試食コーナーに出展した函館洋菓子協会理事でザ・ランド・オブ・ドリーミングの輪島美哉子オーナーが、アキヤマで扱っている食材を使い美味しく楽しくパフェをつくる「パフェ講座」を開き、参会者が実際にパフェをつくり、試食を楽しんだ。

翌日の製菓・製パン業関係者へ向けてのセミナーは、ミヨシ油脂㈱食品本部技術部食品油脂研究所の津田信治所長が、成分の油脂を変えることで自在に固さが変えられパン屋さんの作業性が向上、人手不足も解消するほか、純植物性で乳アレルギーの人でも食べられるなど「マーガリン」の特性について講演した。

両日とも開かれた講座が、病院給食事業関係者に向けてのもので、マルハニチロ㈱メディケア営業部販売課の田中孝治課長代理が「ムース食・ゼリー食」のメニューを提案。 従来の調理法からスチームコンベクションまで、多彩な調理法に対応し、常食と同じ調理が可能。形もアレンジでき、廃棄ロスを防ぐなど、同社の介護食について説明し、介護食のアレンジテクニックとして、フルコースメニューのレシピを紹介した。

■各業界関係者に向けての セミナーではパフェの試食も

また、カゴメ㈱北海道支店営業一課の山本俊介さんは、外食産業関係者に地中海性気候で育った旬の南イタリア野菜を現地の工場でグリル後に冷凍加工した同社の「イタリアングリル野菜」を紹介した。 セミナーを聞いた病院や施設の6人の栄養士さんたちに感想を聞いてみた。

  • Aさん(栄養士)「アキヤマさんの食材では、今は特に野菜が高いので冷凍野菜を使っていますが、こういう食材も使えるんだと勉強になりました」
  • Bさん(管理栄養士)「形抜きしたりするとロスが出るので、形をアレンジできるのは、凄くいいと思いました。ただ植物油は吸収率を妨げるので、MCT(中鎖脂肪酸油)を組み合わせた方がより効果的だと思います。小口の販売は在宅の方にお薦めです」
  • Cさん(管理栄養士)「私の施設は常食の方が多く、介護食材は使っていないのですが、お話を聞いて、常食と同じ工程で調理できるのは、調理担当者も作業的にいいなと勉強になりました」
  • Dさん(管理栄養士)「アキヤマさんの商品は、調理スタッフの人手が少ない朝はメインに使っています。お昼と夜も手作りもしていますが利用しています。目玉焼きがソフト食であったらと思っていたのが、メーカーさんは作ってくれていたことを知りました」
  • Eさん(管理栄養士)「冷凍野菜は自然解凍でも食べられますが、私たちは必ず火を入れます。それでも生野菜と違いゆでるまでの作業が不要で、すぐに裏ごしできますね」
  • Fさん(管理栄養士)「老人ホームは介護食を食べる方が凄く多いので、なくてはならない食材で参考になりました」 といずれも参考になったと感想を話していた。

■㈱アキヤマ 小林周平常務

「地震があって開催も考えましたが、自粛しないで大々的に開いてくれて、楽しいし得るものがあったというお客様の声もいただいて、思い切ってやってよかったと思いました。
お客様に提案できる発想や商品が揃っていることがフェアの最大のセールスポイントで、お客様から得るものがあったというお話をいただき、お陰さまで49回目も成功でした」

(取材日:平成30年9月25・26日)