コロナ感染対策を徹底して3年ぶりに開催
第51回業務用食材・機器フェア 2022
株式会社アキヤマ 業務用食材・関連機器販売・宅配事業
●北斗市東前3-41 TEL0138-77-7491 https://www.akiyama-fs.co.jp/
㈱アキヤマが令和4年10月4、5日の両日、函館卸センター内の流通ホールを会場に『業務用食材・機器フェア2022』を開催した。新型コロナウイルスのため令和元年10月の第50回以来、3年ぶりの開催となった同フェアは、創業70周年を記念、『新時代「心」と「心」を繋ぐ新メニュー提案商談会』をテーマに、食材を始め資材、機器などメーカー82社が参加。会場内通路を一方通行としたほか、定期的な換気など新型コロナウイルスの感染対策を徹底。大勢の地元の外食産業、病院給食、製菓、製パンなど関連ユーザーが3年ぶりのフェアに来場した。 「メディカルページ函館・道南版2022年冬号」(令和4年11月20日発行)の冊子に掲載された記事です。 |
「いよいよ今年が3年目。このコロナ下、感染拡大対策を十二分とりまして、参加のみなさんとともに価値ある商材と新たな情報をお届けするために開催させていただくことになりました」
フェア初日、開催を前にした朝礼で㈱アキヤマ小林久周社長は2年前2日前まで開催を決めていたが、新型コロナの感染拡大が続き開催を中止。さらに昨年と2年連続で中止となり、3年目となった今年、感染対策を徹底してフェアを再開できたと語った。
また、小林社長は、トレンドが年々変わるなか、外食産業がどういう方向に向かって行くのかに頭を悩ませている。またロシアのウクライナ侵攻に端を発した諸物価の値上げについて話し――
「値上げは来年まで続くという状況。お客様からは値段を上げて、何をしてくれるんだとの言葉が返ってまいります。付加価値を高めて、価値ある商材をお届けして、マーケットを活性化させていくのが私どもに与えられた使命だと思っております」と語り、製造のメーカー、販売の私ども、お買いになるお客様が一体となって、コロナ禍を生きていく必要があると強調した。
小林社長は道南ラルズが新店舗として3年ぶりにオープンしたスーパーアークス千代台店を例にあげ、生鮮コーナーに鮮度にこだわった地元産の野菜や食肉、そのほか道南ラルズでは初の『魚屋の惣菜』コーナーなどの設置。『便利で、おいしくて、楽しくなるお店』をコンセプトに「道南のお客様になくてはならないお店を開発された」と紹介。
「今回のフェアのテーマは、新時代『心』と『心』を繋ぐ新メニュー提案商談会。今日、明日とご来場されますお客様に対し、勝ち残るために様々な施策を伝授頂きますようお願い申し上げます」と呼び掛けた。
関連業者を代表してマルハニチロ㈱北海道支社・村本泰生支社長があいさつ。
「私どもメーカーも、この3年間、新商品をユーザーさまへご案内することが非常に滞っておりましたが、この展示会を利用してぜひ頑張っていきたい。また、この展示会は、みなさまにご案内するだけでなく、買ってもらう展示会であります。その点もみなさまよろしくお願いいたします」と、会場の一同に「頑張ろう!」と気合いを入れた。
朝礼ではこの後、小林社長により、専務取締役・小林周平氏、常務取締役・小林和久氏、取締役営業部長 根本琢巳氏ら㈱アキヤマ役職員の紹介が行われた。
函館産がごめ昆布100%の「がごめつるり」
フェアは感染予防のためマスクの着用や検温、手指の消毒などの徹底に加えて、順路も一方通行としたほか、入場制限も実施。毎回行われていた外食産業や病院・施設などの関係者に向けての講習会は中止。一方で全病食協専売品のコーナーなど83コマの展示ブースには、各メーカーが最新の食材、機器を展示。来場者にアピールした。
また㈱You&Kのブースでは、函館沿岸で採れるがごめ昆布を原料とする『がごめつるり』も紹介された。この『がごめつるり』は、がごめ昆布を圧力窯で煮て液体状にし、それを喉ごしのよい麺状に成型したもの。水に戻したり、茹でたりする必要がなく、そのまま食べられるのも特徴だ。
製造元は青森県のふかうら食品㈱。地域特産品として地域に根付かせようと函館のYOU&Kが手を上げ、販売元として㈱アキヤマが自社ルートで得意先に卸す。
㈱アキヤマではこの夏の8月から市内のホテルへ提供。地場ならではの食材として観光客向けに提供、好評を博した。
「100%がごめ昆布でフコダインが豊富に含まれています。夏場は特に冷めたく喉ごしの良さでも人気を集めたようです。冬場は鍋物の具としても、がごめ昆布から出汁が出て、ぴったりです」と、㈱アキヤマの小林和久常務は話している。
通路の一方通行は商品をじっくり見られたと好評
「今回のフェアの開催については、社長を含めて営業社員が勉強してきた札幌の展示会も参考に、来ていただくお客様が安心安全でいるにはどうしたらよいかを考え続け、検温や一方通行、試食コーナー、消毒アルコールの設置などを実行しました」と話すのは㈱アキヤマの小林周平専務。
来場者のアンケートでも、3年ぶりの展示会に満足したという声が多かったといい、通路の一方通行も評判は上々だった。
「長年展示会を開き会場内のレイアウトも大きな変更はありませんでした。お客様は目的のメーカーさんの場所が分かっているので、そこに直行してしまう傾向がありました。メーカーさんからもお客様を連れてきて欲しいという要望が常にありました。コロナ対策で強制的にすべてのメーカーさんの前を通る一方通行にした結果、各メーカーさんや商品をじっくり見て、知らない商品を知ることができたというお声をいただきました」(小林専務)
また、今回はミヨシ油脂のコーナーで、ポケットファームどきどきパン工房の西山重明シェフによるパン屋さんの相談が行われた。次回以降は従来のような講習会も開催予定だ。
(取材日:2022年10月4日)