トヨタの福祉車両「ウェルキャブ」に試乗車 ハイエースとノアの2台が7月中に登場
函館トヨペット株式会社
函館市石川町169番地35 TEL.0138-46-2111
高齢者や身体にハンデのある人に「移動する自由」を提供するトヨタの福祉車両「ウェルキャブ」。函館トヨペット㈱は6月からハイエースさらに7月にはノアと、2台のウェルキャブに試乗車を用意。ウェルキャブの運転性能や使い勝手を体験してみたいという新規ユーザーに加えて、既存ユーザーには車検や点検などで工場入庫が必要な際には代車として提供。介護施設のデイサービスの送迎利用など、日常業務に支障をきたさないサービスアップを図っている。 「メディカルページ函館・道南版2022年夏号」(令和4年7月20日発行)の冊子に掲載された記事です。 |
「弊社としてはウェルキャブの試乗車の導入は初めてで、ロング・ハイルーフのハイエースとハイエースより小型のノアを4WDで2台を試乗車でご用意しています」と話すのは、福祉車両(ウェルキャブ)試乗車の管理責任者である函館トヨペット㈱営業本部法人部・横山孝博課長。
函館トヨペットは、これまで福祉車両については試乗車がなかったため試乗はもとより、車検や定期点検、急な修理など工場入庫が必要な場合、ユーザーニーズへの対応が不十分だったという。
なかでも福祉関係や医療法人などで広く使われているハイエースは車いす仕様の代車がなかったため、工場への入庫は送迎使用の少ない土曜日や日曜日に集中していた。
「今まではウェルキャブの代車がなかったので、施設で使っていない時に車をお借りしての作業が当たり前でした」と横山課長は話し、さらに続けて――
「土日に入庫すると施設の車両担当者やリース車両ならリース会社と追加整備の確認が取れず、翌週の土日に再入庫という二度手間が発生してしまうこともよくありました。しかし、代車を使い平日入庫させることでお互いの連携が取れて、時間効率につながるはずです」
ウェルキャブの代車で平日の入庫にも対応
普通乗用車の代車であれば、どういう車を代車にしてもらうこともほぼ問題はない。
しかし、車いす対応のウェルキャブ、しかも、大勢の利用者の送迎に使用している車となれば、やはり運転しなれた同型のウェルキャブの代車の方が、送迎担当している運転手も安心だ。
「これまで修理で工場に入れるのにも代車がなかったため、ハイエースのウェルキャブをご利用いただいている福祉施設の方には、送迎のスケジュールを組み直して何日か車を使わずに対応いただいたこともあります。デイサービスなどでは休みになる週末限定で車をお借りしたりすることでご迷惑をおかけしていました」
函館トヨペット㈱石川店兼森店・木村雅樹店長も、代車の用意がなかったことで既存ユーザーにかけていた負担も試乗車の代車利用で解消すると話す。
もう1台のウェルキャブ試乗車ノアについて、横山課長は――
「女性スタッフの方が運転を担当されている施設が多くなっているので、ご利用者のご自宅の前の狭い道、小路が多く小回り運転が必要という場合、女性ではハイエースの大きさが大変ということもあります。そこでハイエースよりひと回り小さくて運転しやすい4WDのウェルキャブのノアをご用意しました」
7月中には2台のウェルキャブ試乗車が揃い、大型のハイエース、中型のノアと試乗の際にもサイズを選べる。どのような用途で使うウェルキャブなのかを意識して運転体験ができる。
法人からファミリーまでウェルキャブの特徴を説明
函館トヨペットは、石川店と五稜郭店に専任スタッフが一人ひとりのニーズにマッチした要望や相談に応じる「ウェルキャブステーション」を配置しており、試乗車は石川店に用意しているが、事前に相談があれば各店舗でも対応は可能。
石川店のウェルキャブステーションも担当する木村店長は――
「施設の方はウェルキャブについての知識も豊富で、実際にお使いになってノウハウもお持ちです。ウェルキャブに関してそういう方々の質問にお答えできる知識が私にも求められます。
また、ご家族のなかに身体の不自由な方がいらっしゃるということでウェルキャブのファミリーユースについてご質問を受けることもあります。お客様にはいろいろなご提案を差し上げるのは乗用車も同じですが、特にウェルキャブの場合は使い方についてのご質問が多いので、特徴などをしっかり説明します」
ウェルキャブの試乗車を活用して、新規ユーザーには、その性能や装備を改めて試乗の形でアピール。既存客には平日入庫やスピーディーなサービスを提供。さらに同社としては店舗の営業、サービス工場の平準化を図かる効果も期待している。
福祉車両「ウェルキャブ」試乗車は、営業時間内であれば電話0138-46-2111(担当:営業本部法人部)で申し込みを受けつけている。
(取材日:2022年6月23日)