「治療用食品・介護用食品」─取材レポート/その12 腎臓疾患に対応した低たんぱく調整食品

治療用・介護用食品 利用者インタビュー

株式会社アキヤマ 業務用食材・資材・機器専門商社
北斗市東前3-41 TEL 0138-77-7491

akiyamarepo02_02北斗市にお住まいのSさん(58歳)はⅠgA腎症のため、お米やパン、麺類などの主食を低たんぱくの治療用食品に切り替えました。ⅠgA腎症は慢性腎炎の一種で、むくみや高血圧のほか、病状が悪化すれば人工透析や腎移植が必要となる恐ろしい病気ですが、2カ月ごとの検査でも、尿たんぱくなどの数値も安定していると、食生活の大切さを話しています。

腎臓の疾患で、低たんぱくの治療用食品を続けられているのですね。

■取材を受けるSさん

■取材を受けるSさん

ⅠgA腎症で、治療のため昨年1月28日に扁桃腺の摘出手術を受けて入院しました。退院後も投薬治療を続けて、数値が安定して、投薬がなくなって1ヵ月経ちました。それでも2カ月に一度の検査の数値が怖くて、特に食事には気を付けなくてはなりません。

アキヤマさんをご利用するようになったのは。

入院中は息子がネットで調べて、治療用食品の紅茶やジュース、チョコレートを注文してくれたんですけど、送料の負担も大きくて。病院の栄養指導で、アキヤマさんが低たんぱくの治療用食品を扱っていると教えてもらいました。以前からアキヤマさんに買い物には来ていましたが、自分がこういう病気になるとは思っていなかったので、お店にある低たんぱく食品などは目に入ることがなかったんです。 お店に行ってみたら、金額も安くて、家も近いし、昨年2月に退院してから、一年以上お世話になっています。

お使いになっているのは、たんぱく調整食品ですね。

主食のご飯やパン、麺類などは全部低たんぱくのもので、アキヤマさんで買っています。お米はたんぱく質が、普通のお米の35分の1とか20分の1のもの。朝は忙しいので低たんぱくのパン。お昼は低たんぱくのカップ麺に茹でてカリウムを減らした野菜を入れたりしています。カップ麺のスープは半分だけ使って、残りは次に食べるときに使っています。低たんぱくの味噌汁に茹でた野菜を入れたり、低たんぱくのミートに普通のブタ肉を混ぜてハンバーグにしたり。

調理も工夫されているのですね。

家族の食事も別につくるので、なかなか病院の献立どおりにはできません。たんぱく質や塩分も気になるので家族の食事を味見しても、吐き出してうがいしたりしています。私の場合、一日で目標とする摂取量は1600キロカロリーで、たんぱく質は30g、塩分は5gに摂取量が制限されています。塩分は計算が難しいのですが、治療用食品は成分内容が表示されているので助かります。
akiyamarepo12_140407_03111あまりお腹が空いていない時は家族が食べている普通のお米を食べますが、しっかりカロリーを摂るためには、
低たんぱくのご飯は欠かせません。カロリーが足りないと、粉飴など甘いものに頼ってしまいます。紅茶に10g入れると38・8キロカロリー摂れますが、摂りすぎると今度は糖尿病が気になります。天ぷらは塩分も使わず、カロリーを摂れますが、続けるとコレステロールとか中性脂肪が気になってくるんです。 (右写真は低たんぱく米などの治療用食品)

低たんぱくな食事でカロリーを摂るのは大変ですね。

健康な人なら朝食はコーヒーだけで、その分、お昼や夜に食べればいいのでしょうが、私の場合、朝と昼は500キロカロリー、夜は600キロカロリーで1600キロカロリーにしています。大体3食平均してカロリーを摂らなければなりません。
でも時々、アキヤマさんで同じ低たんぱく食品を買いに来るお客さんがいて、お話を聞くと昨日退院したばかりだと。最近はIag腎症の人も増えて、同じ病気の人もたくさんいるんだなと思っています。

利用者が増えれば、低たんぱく食品の選び方も、それだけ増えてきますね。

アキヤマさんにカタログ見せていただいたら、見るだけでも1時間くらいかかるくらい数が多くて、レトルトとか試してみたいものがあれば、アキヤマさんにFAXで確認してもらいます。アキヤマさんには、たくさんサンプルを頂いているんです。

根本琢巳営業部長
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低たんぱくと減塩の食品で150種類以上のアイテムを用意していますが、新商品がどんどん出ています。
ご興味があれば、サンプルを取り寄せますので、一度お試ししてもらえばと思います。
小林周平常務
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当社のアキヤマミルクセンターでは、牛乳などの宅配事業を行っています。宅配エリアは函館市内と北斗市・七飯町。下海岸地区と江差地区は提携している地元の販売店さんを通して宅配していますので、道南地区が宅配エリアになります。
他にも宅配事業者はありますが、当社しか扱っていない低たんぱく食、減塩食などの治療用食品や介護用食など、お店に来られない方でも、宅配で1人1人のお客様に対応したいと思っています。

 


(取材日:平成26年4月7日)