ウェルキャブ車 愛用者インタビュー: 社会福祉法人 大成慈恵会 「特別養護老人ホーム大成長生園」 「デイサービスセンター大成長生園」

ハイエース ウェルジョイン(スーパーロング・ワイドボディ) 

函館トヨペット株式会社
函館市石川町169番地35 TEL 0138-46-2111

トヨタの福祉車両“ウェルキャブ”シリーズで、介護と医療の現場で利用されている“ハイエース・ウェルジョイン”。施設開設以来トヨタ車を使用している社会福祉法人大成慈恵会が、デイサービスセンター利用者の送迎用に選んだのは“ハイエースウェルジョイン スーパーロング・ワイドボディ”。今回はせたな町大成区の施設をお伺いして、“ウェルジョイン”についてお聞きした。


※「メディカルページ函館・道南版2024年夏号」(2024年7月20日発行)の冊子に掲載された記事です。

 

 介護施設や医療機関が送迎する人たちは、高齢者や身体の動きが制約される人も多い。そうした利用者にも乗りやすい車をと10年ほど前に福祉車両の“ウェルキャブ”にラインナップしたのが、“ウェルジョイン”。ハイエースウェルキャブ車いす仕様車に使っている素材を使い、すべての人が乗り降りしやすい送迎車として開発した。
通常のハイエースと一番異なるのは、スライドドアと連動している電動格納式大型ステップ。ウェルキャブの装備をそのまま採用している。最大乗車人数10人と送迎用としての能力も十二分に確保している。

介護事業開始時からトヨタ車を利用

■施設長の藤谷 篤氏(左)と生活相談員の田嶋 潤氏

 今回、お伺いした社会福祉法人 大成慈恵会(羽二生 延行理事長)は昭和59年11月に設立。翌年4月に特別養護老人ホーム大成長生園が開園した。送迎車などの車は20年以上トヨタ車を利用。今年6月にハイエースの代替としてウェルジョインを導入。現在、利用する車両は軽四1台を除いた5台の車両はすべてトヨタ車。7月には、これまで使用していた車いす仕様車のハイエースウェルキャブの代替車が納車される。
 「トヨタ車にこだわった理由というのは特にないんです。以前から使っていて何も問題がなかったから、またトヨタ車でということです」と施設長の藤谷 篤氏は話す。
 代替のウェルジョインについて、生活相談員の田嶋 潤氏は、「今まで使っていたハイエースと同じ形で、使いやすいですよ」と運転の使い勝手の良さを話す。
 何も問題がないという藤谷施設長の言葉は、耐久性の強さを。また、田嶋生活相談員の話は、操縦性の良さを物語るものだ。
 施設が立地するせたな町大成区は、北檜山区や八雲町までの峠など坂も多く、新しく導入したウェルジョインは当然4WD。加えて送迎のために走る距離も長い。
 「入院病棟のあるせたな町立国保病院まで片道25キロあります。往復で50キロ。大成区にある診療所の医師が当施設の主治医です。この診療所まで片道5キロと近いのですが診療日が週に3日なので、それ以外の平日と夜間、週末の受診は北檜山区まで走ります」(田嶋生活相談員)。
 「ショートステイの迎えもあります。今、一番遠い利用者は隣町今金町から来ています。大体片道1時間くらいかかります」(藤谷施設長)。
 介護施設の送迎といっても相当な走行距離数。ほぼ40年の間、何の問題もなかったというから、トヨタ車に寄せる信頼も厚く、事業開始時からトヨタ車を使い続けるのも当然といえる。

目的ごとにウェルキャブ、ウェルジョインを使用

■デイサービスセンター大成長生園が送迎用に使用するハイエース ウェルジョイン4WD(スーパーロング・ワイドボディ)

■大型ステップ

 藤谷施設長、田嶋生活相談員ともドライバーとして送迎車輛を運転することもある。
「事務職員がほとんどの病院受診や送迎で運転業務をおこないます。新しいウェルジョインはデイサービスの送迎用なのでまだ運転していませんが、ウェルキャブは何回も運転していますが、運転しやすいですね」(藤谷施設長)。
 また、運転する機会が多い田嶋生活相談員は、「ウェルキャブは利用者の車いすを4台まで固定できます。利用者の健康診断で4名をお連れするのに1回で済みます。運転手や職員の勤務状況や運行内容に応じて車を使い分けしています」と話す。
 施設では送迎用だけでなく、さまざまな行事にもウェルキャブ車を使用している。
「施設から20分くらいのところにある太田地区のお祭りの時にもドライブしていました。コロナ禍になり、ドライブ行事自体思うようにやれなくなったのですが、利用者の方が施設の外に短時間で行ける行事をやろうと、近場でお花見ドライブを行ったり、近くの温泉にソフトクリームを食べに行きました。なるべく利用者さんが楽しめるような行事をやっていけたらと思います。」(藤谷施設長)
 5類に移行しても、施設の面会はなかなかコロナ禍以前のようには自由にできない状態が続いている。
 田嶋生活相談員も、「現在の面会時は、住所と名前を記入していただき、検温後、体調を伺っています。コロナ禍前は同時に複数の来園者に居室にて利用者とお話ができました。現在はまだ施設内に面会テーブルを2ヵ所設定して、電話で予約してもらっての面会です」と話す。
 それでも今年の花見シーズンには町内をドライブできたという。施設の近くの直線道路は桜の名所で道路の両側が桜並木になる。例年2週間程度は桜が咲き誇り、他の施設からも見物に来ていましたが今年は気候のせいか1週間程度で散ってしまいました。来年の桜のシーズンまでには新型コロナの本当の終息を祈りたいものです。

●担当の小黒 雄二 八雲店店長からひと言●

■小黒 雄二 八雲店店長

 八雲店の店長になって6年目。今金、瀬棚担当です。大成長生園には、6月2日にハイエースワゴンの入れ替えでウェルジョインを納車させていただきました。ことあるごとに車の状況を確認しています。こちらは走行距離数も多いことからご提案はさせていただいて。今回は点検、整備、車検、タイヤ関係も含めたフルメンテナンスのリースでご契約いただきました。
ウェルジョインは車いす仕様ではなく、10人乗れるワゴン車です。普通のワゴン車と違うのは、スライドドアを開けると連動して出てくる大型ステップ。また、大型の手すりがついているので、乗り降りしやすくなっています。
代替した前のワゴン車は普通のワゴン車で特に装備はない。乗り降りする時は運転手さんが踏み台を用意しました。それが不安ということで、商談の際にステップが出てくる車もありますとご説明して、ウェルジョインに決めて頂きました。
こちらの地域はテリトリーが広いので、一回の往復で50キロとか、1日100キロくらい走るような形で、壊れにくいとか丈夫で長持ちする車として信頼していただいているし、自信をもってお勧めしています。
  函館トヨペット八雲店 二海郡八雲町本町152-2 TEL.0137-62-2683  

《取材メモ》
  特別養護老人ホーム大成長生園の利用対象者は、要介護1から5の認定を受けた65歳以上の人。身体上または精神上著しい障害により、常に介護が必要な状態で、居宅において適切な介護を受けることが困難な方が入所する施設です。和やかで家庭的な雰囲気の施設では、明るく楽しい毎日の生活を支援している。
 デイサービスセンター大成長生園は、要支援または要介護の認定を受け、サービス利用を希望されている人が、自宅から施設に日帰りで通所して、入浴や食事、機能訓練や豊富なアクティビティ(レクレーション)を通じて心身機能の回復を図ることで自立支援を目指す。

社会福祉法人 大成慈恵会 

特別養護老人ホーム 大成長生園 デイサービスセンター 大成長生園
北海道久遠郡せたな町大成区宮野525番地2 TEL.(01398)4-6411


(取材日:2024年6月13日)