医療用ウィッグ体験者が語るパサージュのケア

抗がん剤治療による脱毛もアクティブに解決

●美容室パサージュ代表 久 末 智 光 氏   ●株式会社Passage代表 久 末 結 佳

美容室パサージュ 函館市石川町350番地21 アピアランスサロン 函館市田家町12番16号   TEL 0138-46-8023(代)

乳がんに罹患する女性の数は30代から上昇します。女性の社会進出と共稼ぎが当たり前のようになっている今、働く女性が罹患した時に悩むのが、抗がん剤治療などによる脱毛です。今回は医療用ウィッグで、抗がん治療患者さんのQOL(生活の質)を応援しているパサージュに協力をお願いし、実際に抗がん剤治療で髪が抜けたため、医療用ウィッグを使っている2人の女性に体験談を語っていただきました。


「メディカルページ函館・道南版2017年冬号」に掲載された記事です。内容は掲載時のまま表記しています。

◆Mさんの体験談

おしゃれ用のウィッグをお使いになろうとは思われなかったのですか?

ウィッグに医療用があることを最初は知りませんでした。それで、よく耳にする会社のウィッグの展示会に行き、値段の高さに驚きました。それに店員の方も病気のことを話せる感じではなかったのです。

■医療用ウィッグ(イメージ)

パサージュさんのことはどうして知られたのですか?

手術のために入院していた時、看護師さんに相談したところカタログを見せてもらい、それでパサージュさんのことを知りました。

どうしてパサージュさんにお願いしようと思われたのでしょう?

数社のカタログを見せてもらいましたが、ウィッグ専門技術を持った美容師の先生がいて、治療中から治療後のことまで相談できると思いました。私はロングを希望していたのですが、他のところよりも安かったです。

では、パサージュさんのウィッグを実際にお使いになっての感想は?

実はウィッグを使うのは初めてで、お手入れは出来るのか、不自然に見えないかなど不安だらけでした。自分の髪型と同じにカットしてもらい、周りの人からもウィッグだと分からないと言われました。また、お手入れの仕方も電話で親切に教えてもらえて不安がなくなりました。

そのほかパサージュさんならではのケアだなと思われたところはありますか?

最初に相談に行った時、女性の方に対応していていただきました。同じ女性ということもあり、とても楽しく相談することができました。また、病気でも髪型を楽しめることを美容師さんに教えていただき、ウィッグを購入してからも数回、私の好みにカットしていただきました。相談のための個室があることもよかったですね。

抗がん剤治療などで脱毛に悩まれている方へお話したいことはありますか?

私は主治医の先生に相談して仕事を続けながら抗がん剤治療をすることにしました。髪が抜けることよりも抜けた後どうしようという不安が強かったですが、自分と同じ髪型のウィッグを用意して、ウィッグを被っていることもオープンにして仕事をしました。でも、オープンにしたくない人も本当に自然なウィッグがあることを知って、少しでも気持ちが楽になって欲しいと思います。


◆Kさんの体験談

医療用ウィッグをお使いになろうと思われた理由は?

治療中も仕事をしていたので、外見的にウィッグが必要でした。値段も手頃でしたし、何より抗がん剤のために地肌が敏感になっていたので医療用を選びました。

■相談に応じる毛髪技能士の資格を持つ 久末結佳先生

パサージュさんにお願いされたのはどうしてですか?

パサージュさんは健常時から通っていた美容室です。クリニックの掲示板にもパサージュさんの案内がありました。専用の個室があり安心でしたし、毛髪技能士がいるので知識も豊富でなんでも相談できると思ったからです。

実際にウィッグをお使いになった感想は?

自毛の量など、その時々の頭髪に合わせてサイズを微調整していただき常に快適でした。

そのほかにパサージュならではと思われたケアはありますか?

後れ毛をつくってくれたり、細部までこだわりをもって、自然になるように対応していただきました。脱ウィッグをした後のアドバイスもいただいています。なにより私の心に寄りそって親身になってケアしていただいたことに感謝しています。

最後に同じように治療を受けられている方にお話したいことはありますか?

治ると信じて明るく前向きに治療していただきたいです。ウィッグをつけて仕事を続けるのも気持ちが軽くなって、なかなかいいものです。


《取材メモ》 医療用ウィッグと併せて、罹患前と変わらぬアピアランスを維持するパサージュによる技術とケアに対する信頼が、お二人の体験談の中に感じられます。何よりもお二人が治療を受けている人に寄せるアドバイスに、アクティブに生活している実感が溢れていました。

アピアランスから治療効果とQOLを向上

アピアランス(外見)を整えることで治療効果やQOL(生活の質)を向上させることを目指して、パサージュは10年以上前から、術後の抗がん剤などの化学療法での外見変化を応援してきました。パサージュが扱う医療用ウィッグも、もともとは乳がん患者さんが術後に受ける化学療法に特化して始められたものでした。 石川町の美容室パサージュ(久末智光代表)に用意されている『ケアガイドブック』にも、化学療法中の髪の変化とケアについては、化学療法を開始して脱毛が始まる頃、そして化学療法が終わってから、治療前と同じ髪の状態に戻る頃までのプロセスが説明されています。 また、平成24年には、㈱Passage(久末結佳代表)が函館市田家町に『アピアランスサロン』をオープンしました。治療や外科的手術で悩みをお持ちの方を対象に術後のパッドや補整下着など、手にとって確かめ試着できる、このサロンでもアピアランスを応援しています。

(取材日:平成29年11月9日)

株式会社Passage代表 久末結佳 様 平成30年1月5日志半ばでご逝去されました。

 

株式会社Passage
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