『福祉機器フェスティバル』で福祉車両をPR─函館トヨペット

toyopet01_02 toyopet01_03
toyopet01_01

平成20年8月2日、旭岡にある北海道函館養護学校では『福祉機器フェスティバル』が開催されていた。この催しは様々なメーカーの福祉機器などを集めて各ブースで実際に展示するもので、開かれた学校の観点から学校職員や保護者だけでなく一般市民にも開放された。


※内容は取材時のまま表記しています。

福祉車両「ウェルキャブ車」の普及に力を入れる函館トヨペットもこの催しに実車2台を持ち込んで展示と説明を行った。

会場である養護学校に着くとすでに屋外にウェルキャブ車と函館トヨペットのブースが設置されていたが、『福祉機器フェスティバル』のメイン会場は校舎内の体育館だということで、まずはメイン会場で他の福祉機器を見学することに。

toyopet01_04

体育館に入りまず目に留まったのは、変わった形をしたいすの数々。かなりの数が並んでいるが、車いすとも少し違う。そこで、出展者であるテクノグリーン(大阪市)の担当者にこのいすたちが何のためのものなのかを聞くと「これは、障害を持つ子どもたちが家の中で生活する際に使用するいすです」との答えが返ってきた。説明を聞くとこのいすには落下防止のベルトや頭部をしっかり支えるヘッドレストが付いているほか、高さやリクライニングの角度を自在に調整できる機能が付いているとのこと。toyopet01_05体を自由に動かせない子どもたちでも無理なく生活を送ることができるように安全性や快適さが追求された製品だという。こうした製品はほとんどがヨーロッパ製だといい、リサイクル社会らしく子どもの成長に合わせて必要最小限の部品の買い替えで長く使えるようになっているとのことだ。

toyopet01_06次に目に留まったのは不思議な機械たち。どのように使いどこが便利なのかがまったく分からず、これもまた出展者のパシフィックサプライ(大東市)の担当者に説明を受けた。それによると、今回出展したものの多くは重度障害者用の意思伝達装置とのこと。意思伝達装置とは、たとえば言葉が不自由であったり手指を動かすのが困難であったりする人が家族や介助者に要求を伝えたり会話をしたりするのを助けてくれる機器だ。

その種類は、ボタンを選択して押すだけであらかじめ録音した「おなかがすいた」「ありがとう」などのメッセージを再生するという簡単なものから、ボタンに軽く触れるだけでテレビやビデオの操作、メールやインターネット、ワープロの打ち込みなどが行えるものまで様々。一般の人は普段こうした機器を目にすることがないだけに、担当者の説明にも熱が入っていた。

一通りの見学を終えて再び函館トヨペットのブースへ。今回同社が出展したのは、『ポルテ』の助手席リフトアップシート車と『ラクティス』の車いす仕様車。函館トヨペット石川店では常時4台の福祉車両「ウェルキャブ車」を展示しているが、こうして店外に搬出して展示を行うのは初めてだという。
toyopet01_07 toyopet01_08

toyopet01_09営業本部営業推進室主任の近江真由美さんは「函館トヨペットに福祉車両があると聞いたことがあっても実際に見たことがある方は多くないと思います。今回のイベントは現在福祉車両を必要としていない方にも、福祉車両をぜひ見ていただきたいと思い参加させていただきました」と参加の理由を語った。実際に車を目にした来場者からは「こんなに小さな車にもきちんと装置が付いているんだね」「意外と価格も通常車とあまり変わらないんだね」との好意的な反応が聞かれたという。

「函館トヨペットは身近な車で皆さまのお役に立ちたいと考えています。今は必要のない方にも何かあった時にはウェルキャブ車の存在を思い出していただけるように、今後もこうした外部への出展を続けていきたいと思っています」(近江さん)とのことで、今後様々な会場でウェルキャブ車を目にすることが増えるかもしれない。