テーラーメイドな診療を目指す泌尿器科 膀胱鏡によるがん患者の定期的フォローアップも

五稜郭ネフロクリニック 泌尿器科担当医 福 澤 信 之 先生
函館市本通1丁目7番20号 TEL.0138-31-1717

内科・循環器内科・腎臓内科を診療科目に平成20年4月に開院した五稜郭ネフロクリニック(鈴木勝雄院長)が、本年9月から泌尿器科を新たに開設した。「痛くない、気軽に来られる、わかりやすい診療」と話すのは、泌尿器科を担当する福澤信之先生。福澤先生に診療方針と泌尿器科領域について話してもらった。


「メディカルページ函館・道南版2018年冬号」(平成30年11月1日発行)の冊子に掲載された記事です。

 

■福澤信之先生

泌尿器科の病気と診療体制について教えてください。

おしっこが出づらいという症状の方が多いです。男性では前立腺肥大症、女性は膀胱炎や尿失禁の方が多く受診されます。突然の腹痛と血尿で尿路結石がみつかることもあります。また、癌領域では腎臓がん、膀胱がん、前立腺がんも多くみられ、当クリニックでは手術後の定期検査や、前立腺癌のホルモン療法など、長期のフォローアップが必要な患者さんの診療も行います。

どんな症状の時に診察を受けたらよいのでしょう?

「おしっこが出づらい」、「近い」、「排尿すると痛い」など、とにかく排尿に異常を感じた時は、我慢せずに早めの受診をお勧めします。
健康診断や会社の検診などで血尿、尿潜血、尿蛋白の判定が陽性の検査結果が出た場合も受診の対象となります。見た目で「赤い尿が出た」、または「濁っている」、「泡立ちが気になる」といったように尿の性状(性質と状態)に気になる場合も同様に、まずはお気軽にご相談ください。

循環器と腎臓内科を担当する鈴木院長との連携は?

検診で血尿や蛋白尿が陽性となって受診されるケースが多く、鈴木院長は腎臓内科の分野における慢性腎臓病の診断・治療を担当し、泌尿器科は腎臓から下流(腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道)の領域を担当することで、それぞれの専門性を活かした診療が可能となりました。また腎不全治療においては、末期に至った場合、その先の治療について大きな選択をしなくてはなりません。腎不全の治療は、血液透析や腹膜透析といった透析治療と、生体腎移植や献腎移植のような腎移植治療の大きな二つの選択となります。そのような場合においても、鈴木院長は血液透析や腹膜透析、私は腎移植について詳しい情報を提供することによって、その人に最適な治療を勧めることができると思います。

今回、泌尿器科に導入されたという膀胱鏡について教えてください。

■膀胱鏡

症状のない血尿が出た場合、原因を調べるための様々な検査が必要となりますが、その中のひとつに膀胱鏡検査があります。膀胱鏡検査は痛みを伴いますが、当院に最近導入された膀胱鏡はファイバースコープで柔らかく先端の形状が工夫され、痛みがより少なく検査を行うことができます。また、画像をみて驚きましたが画質も鮮明で細かな病変もよくわかります。これによって、膀胱がんの診断や治療後の定期的なフォローアップが可能となりました。

先生は腎移植と腹腔鏡手術の認定医資格もお持ちですね。

北海道大学腎泌尿器外科に入局し、道内基幹病院で多数の泌尿器科手術を経験しました。腹腔鏡手術はもとより、2014年から前立腺のロボット手術も多数執刀しました。これまで泌尿器科外科治療の著しい進化を経験してきましたが、患者さんを目の前にした時に、どの治療が一番合っているのかを、この経験をもとに詳しい情報を提供することができると思います。前任地では腎移植治療も1週間に1件のペースで執刀しておりましたので、手術の方法や手術後どういう流れになるのかを、最新の情報として提供することができます。

そもそも泌尿器科医を選ばれた動機は?

泌尿器科は、最初から最後まで患者さんを診ることができる診療科というのが選んだ理由のひとつです。また、ブラックジャックに影響されたこともあり手術にとても興味がありました。泌尿器科は膀胱炎や性病、EDだけ見ているのでは?という誤解もありますが、泌尿器科は外科系診療科です。手術も多く、今はほとんどが腹腔鏡手術となり大きくお腹を切らない様になりました。最近では腹腔鏡手術からさらにロボット手術へと変遷を迎えつつありますが、手術分野でも、凄く発展性のあるということも魅力的でした。入局して3、4年後に腹腔鏡が入ってきて、その魅力に取りつかれたというのもあります。

診療に当たっての方針をお聞かせください。

泌尿器科に通っていると人に知られるのは恥ずかしいという患者さんには、五稜郭ネフロクリニックというのは、泌尿器科という文字が入っていないので、周りの目を気にせずに受診できるのではないかと思います。
予約診療ですので、お話がユックリ聞けます。また、的確に診断して、なるべく患者さんの通院する回数が少なくて済むようにしたいです。
20年前の医療者側の意識としては80歳の方に手術をしますかと医者に聞いたら、ほとんどは勧めない時代でしたが、今は80歳でも身体年齢が若ければ(実際に若い人が多いですよね)、つまり心肺機能に問題がなければ手術を受け、元気にお帰りになる。病気が治れば元気で100歳まで生きる。そのような患者さんを多く経験しました。昔の80歳と今の80歳の方は全然違いますよね。若いですよ。だからこそ可能な方には手術を勧めてあげたいですし、手術は難しいと思われる人には、その人にベストな治療方法を提示する。このような診療を心がけたいです。
受診された方が一番近道で早く解決できるためのテーラーメイドな診療を目指したいと思います。

(取材日:平成30年10月4日)


五稜郭ネフロクリニック
函館市本通1丁目7番20号 TEL.0138-31-1717
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