ウェルキャブ車 愛用者インタビュー:社会福祉法人 恵愛会 ユニット型特別養護老人ホーム「えさし荘」

●ハイエースロングボディ車いす仕様車(Bタイプ)

函館トヨペット株式会社
函館市石川町169番地35 TEL 0138-46-2111

安全の確保と使い勝手。そんなユーザー目線の車づくりが大好評のトヨタのウェルキャブ車。今回のメディカル情報では江差町の特別養護老人ホーム「えさし荘」を訪れ、二十数年ぶりに導入したウェルキャブ車の使い勝手や、車選びで決め手となったポイントなどについて話を伺った。


※「メディカルページ函館・道南版 2017年夏号」(平成29年7月7日発行)の冊子に掲載された記事です。内容は掲載時のまま表記しています。

多くの自動車メーカーが福祉車両を作る中、今回なぜトヨタの車を選んだのでしょうか。

以前は他の自動車メーカーの福祉車両を利用していたのですが、車を扱う代理店が一店舗しかなく、修理や整備時に同じタイプの代車が用意できないことが度々ありました。一方、トヨタ車を扱う会社は今回お世話になった函館トヨペット㈱江差店をはじめ、この桧山管内だけでも4社あります。これだけ販売のチャンネルがあれば、例えば車に何かトラブルがあったとしても迅速な対応が可能でしょう。業務が滞らないよう、万が一の備えとして販売ネットワークの充実したトヨタ車を選びました。

 

■えさし荘施設長 小清水和令さん

当施設の場合、走行距離から考えると20年以上は乗り続けられそうですが、介護の現場で必要とされるニーズは年々変わってきます。
今後、メーカーの研究が進み、もっと安全でもっと使いやすい車が出てきたら、次の車の購入が早まるかもしれません。
そんな車が出てくる日が楽しみです。

車種についてはどのような基準で選ばれたのでしょうか。

車を選ぶ際、車いすが載せられる仕様であることが必須条件でした。特別養護老人ホームという基準もあり、利用される人の多くが歩行時に補助道具が必要であったり歩行が困難である例が多く見られます。車いすを利用される方が多いのが当施設の特徴でしたのでハイエースの車いす仕様車にしました。

車種もバリエーションも豊富なトヨタの福祉車両ですが、選択に迷うということはありませんでしたか。

購入を検討していた段階で、函館トヨペットの担当者に当施設の業務を説明しました。車種はもちろんのこと、こんな装備をつけた方が良いのではないかとご提案もいただき、また、カタログだけではわかりづらい部分も、函館市内の石川店の展示車両でサイズや設備を確認できるので、実際に使う現場をイメージしながら選ぶことができました。

業務で使ってみた感想はいかがでしょう。

ハイエースロングボディ車いす仕様車Bタイプ

とても満足しています。同時に、福祉車両の進歩に驚いています。介護保険が導入された当時の福祉車両といえば、荷物を運ぶ車に介護器具を取り付けただけというイメージでした。一方、現在の福祉車両はクッション性もよく、車内にいるとディーゼル車と気づかないくらい音も静かで会話も通常通りできます。乗り心地が考慮された人に優しい車という印象ですね。

機能面で印象的な点があればお聞かせください。

車いすを固定する装置がとても便利で重宝しています。これまでの車では手動で車いすを固定していましたが、今回導入したハイエースでは簡単に固定ができるので、利用者の乗り降りの時間もグッと短くなりました。また、しっかりと締まっていない時には警告装置も作動してくれるので、緩みや閉め忘れもなく、手軽に高いレベルで利用者の安全を確保できるようになりました。

施設利用者の反応はいかがでしょうか。

今回の車には、車いす専用のシートベルトが台数分装備されています。三点でしっかりとベルトを締めることができるので、利用者も乗っていて安心感を覚えるようです。また、車内には視認性の高い手すりなど、移動時のアクシデントに対応できる安全器具が備わっているので視覚的にも安心して乗車していられるようです。

 

■えさし荘相談員 糸畑勝裕さん

昨年12月に導入して以来毎日フル回転で利用していますが、全くトラブルもなく大活躍です。
以前使っていた車と比べると使い勝手も乗り心地も数段良く、送迎者の多い時にはもう一台欲しいと思う車ですね。

車の運転性能の面で気づいた点はありますか。

昨年の12月に導入して冬季の利用も経験しましたが、四輪駆動車なので雪道でも不安を感じることなく安全に走行することができました。四輪駆動ですが燃費は以前利用していた車よりもずっと良くなっているので経費も節約できます。操作性に関しては以前よりもひと回り小さな車になっていることもあり、ずいぶんと小回りの効く車になっています。普段は小さな車しか乗らない女性スタッフからも、簡単で安全に運転できると好評です。

以前の車よりひと回り小さな車になったということですが不都合はありませんか。

寸法的には小さくなりましたが、車内が狭くなったという印象は受けません。手すりの位置やシートの大きさなどしっかりと設計されているのでしょう。送迎で乗車する入所者のみなさんも快適そうですし、10年、20年と活躍してくれそうな一台ですね。

【取材メモ】「送迎車両はある意味では入所されている方へのサービスです」と考える施設長。そんな施設長の思いを複数の店舗によるネットワークで支える函館トヨペット。両者の関係がうまく噛み合った理想的な形を見ることのできた取材だった。

●担当者ご紹介●

函館トヨペット㈱江差店 店長 吉田敏行さん

■函館トヨペット株式会社 江差店 (檜山郡江差町字柳崎121番 TEL0139-53-6331)

一年を通じてほぼ毎日送迎に利用される車なので、業務に支障が出ぬようサポートするのが弊社の役割だと考えています。近効のトヨペット各店との連携もできており、万が一のトラブルにも迅速に対応できる体制を日々整えております。

取材協力 社会福祉法人 恵愛会 ユニット型 特別養護老人ホーム「えさし荘」

昭和50年の開設以来、自治体と共に桧山管内の福祉計画を進めてきた「えさし荘」。特別養護老人ホームとしては桧山管内(江差、厚沢部、上ノ国、乙部町)広域の老人ホームという形で一早くオープンする。平成25年には施設の老朽化に伴い、場所を町内の柳崎に移して新たに施設を竣工。東日本大震災の教訓を生かし、地盤の強い高台に新設された“災害に強い施設”には130名が入所する。

 

社会福祉法人 恵愛会
ユニット型 特別養護老人ホーム「えさし荘」
檜山郡江差町字柳崎町78-2 TEL(0139)53-6336


(取材日:平成29年5月11日)