クルマからスタッフ、サービスまで福祉に特化  

ふくしる函館店  函館市富岡町2丁目42番16号  TEL0138-84-8817  https://recoverycars.co.jp/

レンタカーの車いす用リフト付きハイエース。ふくしる函館では車いすをレンタルだけでなくオーダーメイドの制作も行っている

山田 行広 営業部長

 昨年10月にオープンした道南初の福祉車両専門店『ふくしる函館店』。(一社)日本福祉車輛協会会員で同協会認定工場でもある㈲リカバリーカーズ(函館市宇賀浦町20番15号、福士一洋社長)が、福祉車両の修理や装備など多く寄せられていた相談に対応するため、福祉車両の全国ネットワーク「ふくしる」に加盟。福祉に特化した専門店として開設した。
 オープンを前に福士社長と山田行広営業部長は、同協会認定インストラクターと福祉用具サービス専門相談員の資格を取得。福祉用具専門相談員や車いす・シーティング技能者の資格を持つスタッフが在席するなど”福祉”に特化した店舗だ。

車いすに対応した福祉車両をレンタル

   新車・中古車の福祉車両販売だけでなく運転補助装置、介護用品なども販売やレンタルのほか、車いす利用者に対応した福祉車両のレンタルも行っている。レンタル車両はリフト付きのハイエース2台と電動ウインチを使いスロープで車いすを乗降する軽四のハイゼット・スローパーが1台。
 車検や点検、修理などサービス入庫時の代車利用もあるが、車いす利用者がいる家族が函館観光のためのレンタカー利用もある。旭川から訪れた3人家族は車いす利用の息子さんも同乗するためハイゼット・スローパーをレンタル。茨城から来た電動車いす利用の息子さんとその家族は祖父母も一緒の大人数の旅行でハイエースをレンタル利用した。
気になるのは、車いす乗降のためのリフトやウインチが初めてでも使えるのかという点だが、「初めてという方には、リフトやウインチの使い方を教えています。それほど難しくはありませんから、一度教えた後に実際にご自分で使ってもらいます」と話すのは、山田営業部長。山田部長は函館市の車いすバスケットボール・チーム『Harder’s(ハダーズ)函館元町ライオンズWBC』の代表で、それだけに車いす利用者への対応にも心を配る。

手だけで運転できるAPドライブを取り付けた車も

運転補助装置装着車や福祉車両の安全運転講習会も

 福祉車両だけでなく、足を使わず手だけで運転できるAPドライブなど運転補助装置を取り付けた車両も用意。また、新型コロナのため実施を延期しているが、施設などの送迎ドライバーに正しい車いすの乗せ方やシートベルトの仕方など架装装置の正しい知識と技術を知ってもらう福祉車料の安全運転講習会の開催も予定している。


(取材日:2022年6月27日)