社長交代、七飯町上藤城の営業拠点を函館市に移転

有限会社河村工業  函館市本通2丁目54番27号 TEL0138-85-8570

 河村工業はその主力を下請け工事から一般ユーザーの直接受注へシフトしたが、インターネットを通じて同社を選ぶユーザーは情報量が圧倒的に多い。そうしたユーザーが納得できる品質を追求してきた。
 家のライフタイムバリュー(顧客生涯価値)をユーザーに示すのも同社の特徴だ。塗装は品質によっては20年もつから、子供達が他地域で生活するケースや最終的に売却までを視野に入れた住宅の資産価値をユーザーに提示。一緒に考えることもある。

ユーザーとの信頼の積み重ね

   人の手で行う塗装工事。ほとんどが温度、湿度も変わる屋外作業だ。「残念ながら100点満点の仕事というものはあり得ません」と河村社長は話す。ユーザーは施工業者との間で保証書を交わす。それにより安心感を持つが、保証書に記された「保証されない事項=免責事項」は分かりにくい。「信頼して頂きご依頼されたのですから、保証書以前に信頼を大切にしたい」(河村社長)。
 施工後に塗料が剥がれてしまったケースがあった。原因は透湿防水シートの工事ミスで免責事項に該当したが、再塗装はもとより壁の再施工に至るまで全て自社負担で行った。こうした信頼の積み重ねが、塗装業者口コミサイト「リベロペイント」で6年連続北海道顧客満足度ナンバーワンという評価に繋がっているようだ。

道南初のISO9001取得、工業から産業へ

1階のショールーム

 同社は道南地区の塗装業で初となる品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001を取得している。取得の狙いは同社の品質が国際的に認められていることをユーザーに示し、納得してもらい、将来のユーザーにもこの品質を約束することだった。
 通常は日本塗装工業会の標準色見本の中から塗装する色を選んでもらうが、同社は完璧CG(コンピューターグラフィックス)を導入。高精度CGによる鮮明な完成予想図を契約の際のサービスにした。7月1日には社屋1階にショールームをオープン。塗装に限らずリフォームのすべてに対応する。
 創業者で現会長の河村末明氏が命名した河村工業という社名は「塗装に限らず最終的には様々な工種の仕事を行う会社へ成長したい」という希望を込めたものだという。「10年先のロードマップは明確に決まっています」という河村社長は「工業を超えて産業を目指す」と話し、すでにエネルギー関係を中心に守備範囲を広げている。


 

代表取締役社長 河村悦郎氏のプロフィール

函館ラ・サール高校在学中にバンドを結成。ハイスクールバンドバトル全国大会(東京)で優秀賞獲得。中央大学卒業と同時に音楽出版社㈱クラウナーズデザインを起業。各方面からのアドバイス要請に応じるため同社にコンサルティング事業部を設立。11年前、コンサルタントとして河村工業の経営改善策を起案、一人っ子ということもあり同社経営に参加。本年2月営業拠点の函館市移転に続き3月に社長を継承した。

(取材日:2022年6月7日)

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